【「省略」「歪曲」「一般化」された言葉を完全な情報に戻す質問をメタモデルと呼ぶ】



NLPのメタモデルとは、天才セラピストがクライエントと会話する場面で研究された脳が外界を認識する3つの仕組み「省略」「歪曲」「一般化」と、それを表す12の言語表現のことです。



私たちは体験を語る時、その全てを詳細に語る事はせず、「省略」「歪曲」「一般化」して話をします。



この欠落された情報を明確にし、言葉によるコミュニケーションを完全にしようとする質問が、メタモデルです。



完全で充実した情報であり、細かい膨大な情報を多く含むものを「深層構造」といい、「省略」「歪曲」「一般化」された実際に言葉で伝える内容を「表層構造」といいます。



メタモデルとは大きく分けて「省略」「歪曲」「一般化」の3つに分類されたもので、12のパターンから構成されています。



私たちは話をするときに、すべての内容を話さずに情報を欠落させて話をしています。



メタモデルでは、この欠落した情報が何であるかを明確にするものです。



例えば、省略では、話の1部の情報だけが伝えられ、それ以外の情報が伝わらないために意味が不明になることを表します。



省略　5つのパターン



1、不特定名詞:誰がいつ何がどこで誰になどが省略されている。



例　みんなが持っている

質問例　みんなって誰のこと？



2、不特定動詞:具体的にどのように行われたのかが示されていない。



例　彼は旅行に行った

質問例　彼はどうやって行ったの？



3、比較:比較対象が省略。



例　最悪だ

質問例　何と比べて最悪なの？



4、判断:評価判断基準が省略されている。



例　彼は、理想的な人物

質問例　誰がどういう基準で理想的と考えているの？



5、名詞化:プロセス（動詞）を静止した名詞化してしまう。



例　それって愛だよね？

質問例　具体的に誰に対してどう愛しているのか？



歪曲　4つのパターン



1、等価の複合観念: 2つの別々の表現が同じ味になっている。



例　彼は私と話さない。私のことが嫌いなんだ。

質問例　話をしないことがどうして嫌いなことになるの？



2、前提:表現されていない、何か前提をもとに話が進められている。



例　難しそうなので頑張ります！

質問例　何かあなたに難しいと思わせているんですか？



3、因果:原因と結果の関係がある。



例　食べないと失礼だ

質問例　食べないことが具体的にどのように失礼なことになるの？



4憶測:他人の気持ち考えを決めつけている。



例　いつも社長は起こっている。

質問例　どうして怒っているって分かるの？



一般化　3つのパターン



1、可能性の叙法助動詞:無意識のうちに限界を定めている。



例　こんな難しい事は自分にはできない

質問例　何があなたにそう考えさせるのですか？



2、必要性の叙法助動詞:〜すべきだ、〜すべきではない、と決めつけている。



例　今日中に絶対終わらせなければならない。

質問例　もし終わらなかったらどうなりますか？



3、普遍的数量詞:全て、いつも、誰、消して〜ない、1つも〜ない、など、逆説的に制限を与え、すべての可能性を肯定するか、否定するかによって、例外を認めることがない。



例　いつも遅刻する

質問例　今までに1度も時間通りについたことがないのですか？



以上のメタモデルの12のパターンを活用することで、相手をより理解しより良いコミニケーションを取ることができるようになります。



メタモデル活用の注意点



メタモデルは、ビジネスやカウンセリング教育の場面で大変役に立つツールですが、質問を繰り返しすぎると、相手が攻撃されていると感じる恐れがあり。



相手に質問を投げかけるときには、事前に十分なラポールが築かれた状態で、相手とともに、共通の目標に向かっていると認められた状況で行うことが大切です。



メタモデルを上手に活用して、お互いをより深く理解しあい、より良い人間関係を構築していきましょう。